自己破産後にキャッシングするのは可能なんでしょうか?
50代の日雇い派遣で働いている男性です。実は3年ほど前に自己破産したんです。理由は、複数社からお金を借りて結局返済不履行に陥ってしまい自己破産というかたちで債務整理をしたんです。
そして、自己破産によって結果として会社も追われて依願退職のかたちで会社を辞めたのです。それからは日雇い派遣でなんとか暮らしています。ところで自己破産の免責決定済みから3年ほど経ったので今度キャッシングしてみようかと考えています。で、自己破産後でもキャッシングは可能なのでしょうか?教えてください。
自己破産後は7年~10年はキャッシング不可
そうなんですか…3年ほど前に返済不履行から自己破産をしたのですね。わかりました。あなたの質問に答えてみましょうね。自己破産や任意整理、また代位弁済等の債務整理をすると、返済できなかった借金については一応の決着を見ることになります。
しかし、借金こそ片が付きますが、個人信用情報機関には金融ブラックとして名前が登録されてしまいます。そして、金融ブラックになると、ほとんどの金融機関でキャッシングできなくなるのです。
さらに言えば、債務整理の中でも自己破産は一番深刻な事態と言ってよく、借金返済は一切免除される一方で、自己破産者として官報や自己破産者名簿の公的情報に名前が公表されてしまうことで広く社会的信用度が失墜してしまうのです。その為に単にキャッシング審査だけでなく就職やその他の社会的行為においても不利を被ることが否めないのです。そのことから金融機関でキャッシングすることは至難の業と言ってもいいくらいなのです。
また、金融機関のキャッシング審査では必ず個人信用情報機関に与信をかけて調べるので、ブラックとして名前が登録されていればまず審査に落とされるのです。が、自己破産すると永久にキャッシングができない訳ではありません。個人信用情報機関からブラック登録が抹消されれば、またキャッシング利用は可能になります。ちなみに自己破産の場合は個人信用情報機関に7年~10年くらいはブラックとして名前が残るようですね。
しかし、ブラック登録抹消までの期間は、信用情報機関によってまちまちなのです。それゆえ、「何年経ったら必ずキャッシングが可能になる」とは言い切れません。それゆえ、少なくとも5年以上はキャッシングできないと覚悟しておいた方がよいでしょう。また、個人信用情報機関からブラック登録が抹消されても金融事故を起こした金融機関では永久にキャッシングできないと考えておいて下さい。とまれ、自己破産後のキャッシングは、それなりに年数を経ないと無理と言えます。
自己破産後のキャッシング利用は可能なのか
自己破産した後は、キャッシングでお金を借りることはできません。自己破産とは、金融機関からお金を借り過ぎてしまい、返済が不可能になってしまった、生活ができなくなってしまった、お金を稼いでもすべて返済に充てなければならない、など、手の施し様のない人が、生活をやり直すことができるように与えられる制度で、全ての返済義務を免除してもらうことができます。
しかし、自己破産をすると、CIC、全国銀行個人信用情報センター(全銀協)、全国信用情報センター連合会(全情連)、テラネット、ジェイビックなどの個人情報機関に登録されてしまい、最長で10年間、その記録がわかるように保管されます。
ですから、金融機関は、キャッシングを申し込みがあった際に、申込者の過去の支払い状況や事故の有無などを調査するために、個人情報機関に情報の開示を請求して審査を行います。ですから、自己破産をしていれば、基本的にキャッシングを利用することができません。金融機関は、自己破産者を金遣いが荒い、無計画、といった性格と予想して、貸したお金が回収できないというトラブルを回避するために、自己破産をした人にはお金を貸し出すことはほとんどありません。
中には、自己破産後でも融資をしてくれるキャッシング会社があります。しかし、返済を滞納した場合、金融機関側は、自己破産をした事がある人物がまた借金を踏み倒す可能性がある、逃げられる可能性がある、といった可能性を考えてしまい、延滞すると通常よりも激しい取立てが想定されます。自己破産後にキャッシングを利用する場合は、より計画的に、そして返済計画をしっかりと立てたうえで、借りたお金はしっかりと返すことが重要です。
自己破産は、膨らんだ借金がすべて帳消しになるというメリットがありますが、デメリットとしては家、財産が没収される、官報に記載されてしまう、金融機関からの融資が困難になるというデメリットがあるので、お金を借りるときは慎重にしなければなりません。